日中は 紫外線を遮るものが全くないかの如く、強く晴れ渡る。
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夜8時、 そのまま澄んだ空に月が異様に明るい。
作業場に入ると、
部屋の床面に クッキリと月による芙蓉の木の影が投じられていた。
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実はさっきから感じていたのだ。 出先から帰って来る途中ずっと。
月は付いて来る。
歩くと共に、周囲の風景はどんどん変わって行くのに
背後にある月がピッタリとついてくることが感知される。
始終振り向かずとも確かに、分かる。
万物のなかで
月と自分だけが一対の一体となったものなのかもしれない。
西行のような気持ちになる。
曲がった所でふと立ち止まり、仰ぎ見る。
暫らく見とれていると、他の人も月を見たりする。
案外、普遍的な想念なのかもしれない。
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庭に着き、向きを変え作業場に入る。その途端、
真っ暗な部屋の床面に 僅かな明暗差ながら
クッキリとした芙蓉の影、 月の光を知る。
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長年棲み続けている或る「庭」の現実からの直接・独自の考察・雑感。
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