長年棲み続けている或る「庭」の現実からの直接・独自の考察・雑感。

2011年7月8日金曜日

七夕とクチナシ

昨夜、期待された空は全く押し黙るように雲に覆われていた。

陽暦の七月七日では さもありなん。


その変わりということか

もう匂い終わっているものと思っていた梔子(くちなし)が香りを放つ。


しばし、うっとりとする。


・・・・

翌朝、見てみると想像していたよりかなり咲き残っていた。






しかし近寄らないと匂わない。

昨晩のように庭の離れたところから嗅ぐようには充満していない。

さほど風があったようにも思われない。

夜に花開くのか

それとも重苦しい雲に覆われて、あるいは闇に封印されて溜まるのか

はたまた、こちらの視覚と嗅覚のバランスか。


・・・・・


などと夜になってブログを書き連ねながら色々と想像していたら

どこからともなくまたあの香りが、こんどは室内まで漂ってきた

気のせいか。


いや、確かにあの梔子である。


・・・・・

微かな香りの存在に誘われて

既知の臭覚とともに手繰り寄せていくうちに

それは強まり、はっきりとした認識に至る。


梔子はどれくらいの、そのようなテリトリーを有しているのだろうか。



・・・・・







0 件のコメント:

ブログ アーカイブ