陽暦の七月七日では さもありなん。
その変わりということか
もう匂い終わっているものと思っていた梔子(くちなし)が香りを放つ。
しばし、うっとりとする。
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翌朝、見てみると想像していたよりかなり咲き残っていた。
しばし、うっとりとする。
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翌朝、見てみると想像していたよりかなり咲き残っていた。
しかし近寄らないと匂わない。
昨晩のように庭の離れたところから嗅ぐようには充満していない。
さほど風があったようにも思われない。
夜に花開くのか
それとも重苦しい雲に覆われて、あるいは闇に封印されて溜まるのか
はたまた、こちらの視覚と嗅覚のバランスか。
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などと夜になってブログを書き連ねながら色々と想像していたら
どこからともなくまたあの香りが、こんどは室内まで漂ってきた
気のせいか。
いや、確かにあの梔子である。
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微かな香りの存在に誘われて
既知の臭覚とともに手繰り寄せていくうちに
それは強まり、はっきりとした認識に至る。
梔子はどれくらいの、そのようなテリトリーを有しているのだろうか。
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