長年棲み続けている或る「庭」の現実からの直接・独自の考察・雑感。

2010年12月31日金曜日

浄化ーカタルシス

落葉が地面を覆い尽くし被服のような層ができる

基本思想としてはそのままにするつもりでいたが

向こう三軒皆毎朝きちっと手前の小道路を掃除しており

風が吹くとウチの落葉が舞い散って大変申し訳なく思う。

それゆえ年末も大晦日に慌てて朝から落葉を掻き集め始めた



ところがこれがなかなかのくせ者。

下草にからみついたりとなかなかすぐには取りきれない

なんとなく地面に馴染んでいた枯葉も竹箒で掃きだしたら後から後から湧いてくる。

中途半端だと手を出す前よりも却って醜い有様になる

やり始めたら、きれいにやり切って仕舞ないと見っともない。

途方に暮れ、しばし昼食。





午後になり兎に角、片っ端から夢中になって収集していくと

冬の最中でも結構、ロゼット(根出葉)やら苔羊歯やらと緑が多く出てくる。

無くなしていた庭道具も出てくる、などと乗気になっていたが

空が寒く薄暗くなり始める頃、まだそれまでの倍以上あることに気づく。

・・・残りは・・・ 

落葉があっても気障りでない(風に散らない)エリアと

すっきり清掃するエリアとに領域を分けて

すっきりエリアのを落葉エリアへと掃き退けた。

あたかもそれが意匠であるかのように。

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冬の落葉というのはその中に一年の垢が溜まっていて、これを取除くことで
害虫など様々なものを制御し、快適な春夏を迎えることに繋がるかも知れない。

などと思いつつ

とりあえずそれなりに正月を迎える佇まいに。。

・・・・・・・

汗をかいて掃除をするというのは、精神的な浄化作用があるようだ。

ギリシャ劇から発した言葉で、カタルシスというのがある。

悲劇などを見た後に感じる心情を、浄化・排泄の感覚になぞらえたものだが

オペラの帰りなどを思い返してみると

確かに似たものがあるように思う。

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夜、いつになく星の綺麗な気がする。

雲もあるのに。

12月31日と1月1日の違いは、果たして

他の一日の違いと同じであるか、否か?

・・・・・・・


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