非常に繊細リアルに薄く形をなぞった蝋細工のよう。
これ程、生命の痕跡を正確に留めたモノも珍しいのではないか。
足先の細さなど見るたびに、よくぞ型崩れせずに這い出たものだと関心する。
無常感を語るには生々しい。
頻繁に通る所、モグラ塚の直ぐ脇、羽化を成功させるには案外素早いのかも。
と考えるうちに 外庭(小金井公園)で最近、気になったことを思い出した。
・・・・・
夕暮れ時、 背の高いケヤキ類の林の中、地面に幾多のカラスが点々と居る。何をしているか?近寄るとピョンピョン飛び跳ねるが、宙へ飛び立つことはしない。
もう薄暗い林の中、その地面に何羽もの真っ黒で大きめのカラスが立ち止まり、あるいは歩いている。なんとも不気味で不可思議な風景。
昨夏この辺で数人、懐中電灯を手にチラホラしていたことも。
地面をよく見つめて歩くと、多数の小さな穴がポツポツと空いているのに気付く。
想像するに、蝉が羽化のために土から這い出てくるのを待ち構えているのではないか。
数多く感じる夏蝉も飛び立つまでにかなり目減りしているのかも知れぬ。
・・・・・
夏の短いが大事な夜の暗さに緊張感が漲る。
・・・・・
0 件のコメント:
コメントを投稿